2022年11月掲載
- 掲載されたパン
マカダ ¥490(税込) - 掲載内容
第42回 うちの看板商品
「この店といえばこのパン」といわれるような看板商品。各店の看板商品にスポットあてて、パンの秘密、パンへの思いを探る。
Q1.店の成り立ちについて教えてください。
A1.今から72年前に1950年、私の祖父・岡田弘之が現在の地に「カナリヤパン」を開業したのがそもそもの始まりです。1961年にはパンを卸していた喫茶店「ロード」の閉店に伴い、どうしても名前を残したいということで「ロードベーカリー」に店名を変更しました。
Q2.商品はどのような経緯でいつ誕生したのですか。
A2.お店の代名詞になる商品に、私の父が開発した「くるみパン」があります。この地域のお客様は意外と新しもの好きで、高齢者のかたもナッツ類を臆せず食べられます。そのいい流れを受け継ぎ、私が大好きだったマカダミアンナッツを使ったパンを作り定着させたいと考えました。
Q3.味や材料についてのこだわりはありますか。
A3.粒の大きなマカダミアンナッツをホールのままごろごろと入れています。そのため、ローストしたナッツ本来の香ばしさと食感が魅力のパンです。割れているものを使用すると缶を開けた瞬間から油の匂いがして、それなら高くてもいいからホールのものを使おうと。また、カレンツが張っているので、フルーティーな味わいも特徴です。
Q4.お客さんからの反応やエピソード教えてください。
A4.やはりくるみパンのリピーターの方に買っていただくことが多いです。くるみパンよりも少しかため(セミハード)に焼いているので、食感の違いも楽しいでいただくことができます。発売当初は作る用も3:1くらいだったんですが、着実に伸びているので、いつかはくるみパンの売り上げに追いつきたいと思っています。
Q5.看板商品を作りたいお店へのアドバイスをお願いします。
A5.他店の商品でもいいので、自分がおいしいと思ったパンをきちんと再現できることが大切です。「耳コピ」ならぬ「味込コピ」ですね。そして、その作ったパンを自店のお客様の好みに合うようにアレンジすることです。独りよがりにならず、お客さまの要望に真摯に耳を傾け商品開発を続けることが、看板商品づくりの第一歩だと思っています。